区切り第5回初日(平成16年8月18日)天気:曇り時々、時折強い雨
(ピンクの文字は実況中継メーリングリスト「お遍路たま日報より」)

第40番観自在寺(御荘町)→新橋旅館(津島町)24.8km約4万歩

出発前

8月17日。朝6:30分。いつもの時間に起床。朝食を済ませ、7時過ぎに家を出る。

普段と同じだが荷物が違う。菅笠を引っさげた黄色のリュックサックに金剛杖。駅に着くといつもの電車に乗る。僕が乗る電車は各駅停車。

都心に向かう通勤客はほとんど特急・通勤特急に乗るし、夏休み期間で学生が少ないので7時台でも余裕で着席。しかし関東の通勤電車で金剛杖に笠の荷物は好奇な目線でジロジロみられる。もう慣れてしまった。

いつものように職場に到着して傘立てに金剛杖を立て、ロッカールームに荷物を置く。

明日から8日間夏季休診期間とあって普段以上に患者さんが来る為、普段午前中しか仕事をしないのに午後も頼まれ午後の仕事終了後に直接バスの出る東京駅八重洲口へと向かうのである。

午後の仕事を18:30に終わらせ、即着替えて銭湯へと向かう。職場の斜め向かいに銭湯があるのだがこの日は休業日、患者さんから別の銭湯を教えてもらったのでそちらに向かう。「踏切を渡って左を歩き、駐車場に出たら右」と教えてもらったとおりに歩いて約7で銭湯到着。千葉県内の銭湯なので385円を番頭のオバチャンに払う。

「巡礼かね」

「これから東京からバスに乗っていくのですよ」

「えらいね〜」

(別にえらくも何とも無いのだがよく言われる言葉、歩き遍路の掲示板でもネタになったが他の遍路たちもそうらしい。)

湯船はどれも強烈に熱くほとんどシャワーを浴びるだけといった感じだったが汗が洗い流されて気分爽快。しばらく脱衣所で涼み、銭湯を出る。

職場の前まで戻り、バスが近づいてきたので駅まで乗る。(いつもは歩いて駅まで行くのだがまた汗が噴出すと銭湯に入った意味が無くなってしまう。)駅に到着後ダイエーの中にある100円ショップで買い物。結局使えそうなものが無いので何も買わずに電車に乗り、東京駅へと向かう。東京行きの快速電車の中でも向かいの席に座っているサラリーマンから好奇の目線が。

20時過ぎ東京駅地下ホーム到着。ゆっくり移動して八重洲南口へ、つくば方面のバスや東名高速バスなどの中・長距離のバスが出て行く。僕が乗る「ドリーム高知号」の出発時刻10分前に「ドリーム松山号」が出て行く。終点まで乗る場合後者のほうが乗車時間は長い。どちらもいつもは菅笠と杖を持った乗客がチラホラ見掛るが今回は見掛けない。やはり夏は遍路が少ないのだろうか?

 20:30定刻どおり東京駅を出発。運転士からの道路状況について放送がある。

「現在渋滞はありませんが雨のため東名道が速度制限を、徳島自動車道は徳島から阿波池田まで通行止めです」徳島自動車道が通行止めのままだと徳島から先は一般道経由となってしまう。そうなれば最初の札所、観自在寺には夕方以降の到着もありうる。

やがてバスは首都高速を抜け東名道に、雨が屋根に打ち付ける音が聞こえる程の大雨となり、雷鳴も轟く。この先大丈夫だろうか?

22:00頃、富士川S.A.で休憩。ここで降りないと次の休憩は吉野川沿いのS.A.までないのでトイレを済ませ、休憩所へ。ちょうど10時のNHKニュースが放映されて香川や愛媛の東予地区の映像が流れる。台風の被害で避難所が流され、避難していた住民が流されるなど、もの凄い影響だ。さらに不安が高まる。

メーリングリスト「お遍路たま日報」を配信しようと思いきや、肝心の送信先アドレスがわからないので電話で香川県丸亀在住の参加者に問い合わせる。同時に台風の状況も訊く。雨風は強いけど実際の被害はないとの事。

翌朝5時過ぎ。バスは定刻より約10分遅延して徳島駅到着。半分弱〜3分の1くらいのお客が降りる。雨は小降りで昨夜通行止めだった高速道路も開通していて、その後は順調。吉野川沿いのS.A.もいつもは開いている売店が閉まっていたが、休憩時間が十分にあり、洗面所で歯磨きと洗顔をする。

S.Aを過ぎ、高知県内に入ると再び激しい雨、高速道路沿いの林道は土砂崩れも見られる。やはり相当な被害だったようだ。その雨もほとんど小降りになると高知駅到着。定刻の7分前に到着。高知駅に着くと駅前の写真を撮ってから駅改札口へ、事前に用意した切符を改札でスタンプしてもらい1番線へ。高松始発の特急しまんと1号は大雨の為10分遅れで運転しているとのこと。8時30分頃に列車が到着して慌ただしく出発。自由席なので座席を確保しようと思ったらみごとにアウト。しかし、この列車にはもう慣れている

「裏ワザ」で座席がある反対方向へ移動。増結している中間車の車掌室に行き、助士席をGET。リクライニングは利かないが回転座席なので窓に座席を向けて車窓を楽しめるし、ここだけ窓が開くようになっている。途中仁淀川、四万十川を渡ったが、とても清流とは言えない状況。茶色く濁った水がたっぷり流れている。単線なので遅れた特急しまんと号は対向車との行き違いが全部ずれて結局終点の宿毛には30分近く遅れたようだ。

宿毛駅に着くと40番観自在寺へのバスが来るのは50分後。駅前は閑散としていて面白い場所も無く、仕方が無くブラブラ歩く。近くにドラッグストアがあったので歯磨き粉を購入。そして足の踵部に敷くショックを吸収するためのパッドが2個入りで1000円を切っていたので購入。僕は重心が比較的後方にあり、いつも踵に体重の負荷がかかってマメの好発部位となっるため、これを前方に免荷させる目的パッドを買ったのだ。

早速駅の待合室で靴の中に入れてみる。ゴムのようなもので出来ていてなかなか履き心地は良好。

宇和島行きのバスが到着。乗客は5人くらいか。始発は宿毛の市街なのだが、すでに女性の遍路が一人乗っている。車窓からは道路沿いに流れる川が勢いよく流れていて昨夜大雨が降ったことが分かる。途中一本松町や城辺町で乗り降りがあり、30分くらいで「平城札所前」到着。僕と女性遍路が降りた。僕は区切り終えた前回、40番が最後だったので、下車後にすぐお寺に向かう。女性遍路はすこし遅れて境内に入る。

 

毎度お世話になり、今回が最後の利用となる東京駅八重洲南口20:30発高知翌8:00着のドリーム高知号。

今回はジュース1本と出発後に熱々のおしぼり(しかも使い捨てではない!)のサービス追加

高知駅には定刻の7分前に到着。もし2巡目以降お遍路したら次は高知駅も立派な高架駅になっているでしょう。

今年初め、土砂崩れで不通になった区間。未だに制限15km/h。線路沿いの道は前回歩いたところです。

約10分遅れで終点、宿毛駅着。

宿毛駅でバスの待ち時間を利用してドラッグストアへ、初日は効果アリ。

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