区切り第六回(第一日)平成16年9月19日(日) 天気晴れ

西条へ

19:30頃、東京浜松町に着く。ここから夜行バスに乗るのは年末年始の区切り第2回以来だ、年末に徳島行きのバスに乗るときは高速バス乗り場が帰省客でごった返していたが、今回は閑散としていてベンチも空いている。出発時刻の10分前くらいから今治行きバス乗り場に人が集まり出す。バスは2号車までで僕は1号車の前のほう。

19:50過ぎ、定刻より若干遅れてバスが出る。ここから西条までは10時間以上の乗車である。僕の斜め後ろにはオバサン遍路が2人、今回は58番からの区切り打ちで壬生川まで乗車、前回の区切り打ちの帰りは京急バスだったが、今回はせとうちバス。イヤホンをつけて最初の休憩である富士川S.A.まで映画「明日があるさ」を見て時間を潰す。浜ちゃん扮する課長が自分の夢に夢中になって仕事から逃避してしまうシーンは、自分と重なって思える。今回の遍路が終わって次の区切り打ちまでの間は病院実習があるので勉強に専念しないと。普段の生活のほうがよっぽど修行だ。

 今回は学生の長期休暇と重ならないせいか、年配の乗客が目立ち消灯後は自分のすぐ後ろの席の人のイビキに悩まされる。仕方がないのでヘッドホンでクラシックのチャンネルに合わすと組曲「惑星」が流れていた。「火星」と「木星」を聴いたら逆に眠れなくなる。ホルン吹きの自分にとってはこの楽章を聴くとワクワクしてしまう。ただでさえ四国に向かうバスの中では眠れないのに・・・。

翌朝5:30頃に休憩時間があり、バスのコーヒーサービスを利用してFMラジオを聴きながら車窓を眺める。6:50西条登道バス停に到着(実際はもうちょっと早かったかな?)ここでスタート地点の60番横峰寺に向かうバスを待っても良いが、何も無いところなので伊予西条駅まで歩く。

 伊予西条駅前のコンビニでいつものチョコチップスティックパンと牛乳を買い、伊予西条駅の待合室で朝食。今回は列車で移動しないので場所代のかわりにオレンジカードを1枚買う、更に硬券の入場券(自動券売機で売られているペラペラの切符ではなく、窓口で売られている硬い切符)を買おうとしたら新入社員風の駅員氏が「???」という表情になり隣にいた師匠に「これって普通の入場券の事じゃないのですか?」と質問。いろいろ話していた様子の後、「(硬券の)入場券は売ってません」との回答。ここでも完全機械化になってしまっている。

伊予西条駅から最初に乗る「西の川」のバスが来るのは7:41。朝食を済ませても時間がある。しばらくすると段々バス乗り場に人が集まって来る。西の川行きバスは石鎚山登山ロープウェーの乗り場まで行くので登山者が利用するのだ。石鎚山信仰の白装束姿の人も何人か現れる。そのうち老夫婦に話しかけられる。

「横峰に行きよるのですか」

「はい、60番から更に登って石鎚山に向かいます」

「ええ、そんな行き方があるんか!」

横峰寺から石鎚山に向かうルートは地元の人でも知らない人が多く、この先でも知っている人は石鎚山頂上社の宮司さんだけだった。

 

浜松町19:50発の夜行バス、西条到着は6:50。三菱ふそうトラック・バス社製(点検済)

西の川行きバスは7:41発。

西条駅前に湧く水

伊予西条駅全景

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